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イエスの福音への招き「神の救済意志」

2020年04月29日

復活節第3水曜日

2020年4月29日(水)

第一朗読:使徒たちの宣教(使徒言行録8・1b-8)
福音朗読:ヨハネによる福音(ヨハネ6・35-40)

 

ヨハネによる福音の6章を毎日読んできました。
きょうの箇所で、特に強調されていることは、父である神の「救済意志」ということ、
つまり、父である神は、わたしたち人間を救おうと望んでおられる、ということであります。
そして、この、神の意志は、御子イエス・キリストを通して伝えられ、そして、イエス・キリストによって実行されます。
「わたしの父の意志は、子を見て信じる者が永遠のいのちを保ち、終わりの日に復活することである。」
アレルヤ唱の言葉です。
ちなみに、アレルヤ唱は、すぐ後で読まれる福音の要点を述べる言葉となっています。

さてきょうの福音では、私の心に留まった言葉がございまして、それは
「父がわたしにお与えになる人は皆、わたしのところに来る。わたしのもとに来る人を、わたしは決して追い出さない。」
というイエスの言葉です。
「わたしは決して追い出さない。」と言われました。来る人がいれば、その人を追い出さない、
逆に言いますと、来なければ受け取ることができない、という意味になります。
それで、私が思い出す言葉が一つある、それは次の言葉です。
「あなた無しにあなたを造った神はあなた無しにあなたを救わない」
あなたは無から創造された、あなたは存在しなかった、
存在しないあなたを、神はお創りになった。
そのあなたを救うためには、あなたの協力がなければ救いが実現しない。
しかし、あなただけがあなたを救うことはできない。
救うのは神ですが、神はあなた自身の承諾、あなた自身の協力を求めている、
そういう意味であります。
聖アウグスチヌスの言葉と伝えられています。