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イエスの福音への招き「マルコの福音 最後の箇所」

2020年04月18日

復活の土曜日

2020年4月18日(土)

 

 

きょうのマルコの福音は最後の部分ですが、 学者の説明によると、この部分は後から付け加えられた部分であるとされています。
マルコの福音は、イエスの墓が空であったという記述で、一旦、終わっているが、後に、このマルコによる福音16章9節~15節が付け加えられたということが大方の意見であります。しかし、この部分が正典であるということについては、教会として疑いを持っていないのであります。
さて、きょうの福音朗読を読んで感じることは、イエスの復活を信じるというのは、そう易しい事ではなかったということです。繰り返し「信じなかった」、「信じなかった」、そしてイエスが人々の「不信仰とかたくなな心をおとがめになった」と出ております。
復活したイエスに出会った人はイエスを信じましたが、復活したイエスに出会ったこと、イエスが生きておられるということをマグダラのマリアなどが他の人々に告げ知らせても、聞いた人はすぐには信じなかったようです。
復活を信じるということは、どういうことでしょうか。
昨日の福音でもそのことを取り上げたのですけれども、わたしたちは復活を信じた人の証言に基づいてイエスの復活を信じているのです。
トマスに、「見たから信じたのか。見ないのに信じる人は、幸いである」と、復活したイエスは言われたのであります。
わたしたちは、復活の証人となりました。復活の証人として生きるということはどういうことなのだろうか。きょうの福音の結びは、
「全世界に行って、すべての造られたものに福音を宣べ伝えなさい。」、『福音を宣べ伝えなさい』といわれました。わたしたちにとって、また、わたしたち一人ひとりにとって、福音とは、何であるのか、福音を宣べ伝えるというのは何をすることなのか、そのことが重大な問題、重大な課題として問われていると思います。