2018年07月29日
ヨハネ・マリア・ビアンネ 浦野 雄二 神父 (本郷教会小教区管理者)
昨年7月発行のケファに「かたつむりはどこに」という文章を書きました。今回はその続きになります。
昨年の文章の概要は、幼稚園の子どもたちは、♪でんでんむしむし、かたつむり♪という「かたつむりの歌」を歌うけれど、かたつむりを見ることはない。カテドラル構内の植栽の管理をしている方に、「かたつむりはいませんか」を尋ねたところ、「かたつむりは見かけませんね」というやり取りをしたというものでした。私の子どもの頃は、あじさいの葉によくかたつむりをみかけたものです。
しかし今年、神様からのプレゼントがありました。5月下旬のある日、幼稚園の近くの地面に一匹のかたつむりを見つけたのです。早速、捕まえて、子どもたちに見せました。主任の先生は「園長先生、かたつむりはいろいろな衛生的でない物質にまみれているので、しっかり手を洗ってください」と教えてくれました。子どもの頃はそんなことお構いなく、触りまくっていましたが。
それ以後、かたつむりを見つけることはありませんでした。あのかたつむりは、確かに神様からのプレゼントだったと思います。神様が創られた様々な生物が続々と絶滅したり、絶滅危惧の危機にあるそうです。それを後押ししている要因の一つは人間です。そんな状況を神様はどんなまなざしで見つめておられるのでしょうか。
本郷教会会報 『ケファ』 305号 巻頭言より